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平凡さが魅力のアクション『ダイ・ハード』(1988)

  • mori-haku
  • 2015年8月16日
  • 読了時間: 3分

大人気シリーズの1作目。

アクションの代表作でもありますが、いわゆる「困難に直面した平凡な奴」ジャンルの代表作。

ブルース・ウィリスは、クリスマスイブに妻子と会うためにロサンジェルスにやって来ましたが、妻の会社のビルに行ったところで、そのビルがテロリストたちに占拠されてしまう。人質になるのを逃れて、事件を解決すべく奮闘する。

ストーリーを二つのプロットに分けてみると、テロリストたちとの攻防がメイン、家族の物語がサブじゃないでしょうか。

メイン・プロットは非の打ち所がないぐらいで、爆発のデカさも凄いけれど、銃撃戦やその他の攻防も大味になり過ぎず、よく変化が加えられているなぁ、と感じました。ガラスの上を走って逃げた後の場面なんか、それが後になって大した意味を持つわけではないのに、印象に残っています。

主人公のキャラクターも、おおげさ過ぎず、普通すぎず、バランスの取れた造形だと思います。刑事を主人公にすると、正義感の塊みたいな鬱陶しいのがすぐ思いついちゃうますけど、そんなに正しいことをしようとしてない、というか、結構残酷。けれども、それを観客が許してしまう愛嬌がある。筋肉はもりもりだけど、内面は平凡。その平凡さが逆に魅力になっている。

このジャンルで重要なのは、平凡な主人公をどうやって魅力的に見せるかって部分だと思いました。一歩間違うと、「スーパーヒーロー」になってしまう。力や能力じゃない部分でキャラクターを作るのが肝でしょうか?

サブ・プロットの方は家族の物語で、こちらはもう少し前に出してもいいと思いました。冒頭に何となく不仲みたいなことが描かれて、最後にはキス。王道の流れではあるんですが、占拠事件の間は夫婦に物理的に距離があったせいか、家族の物語は停滞していたように思いました。そもそも、あんまり仲が悪いように感じなかった。人質の中にブルース・ウィリスの妻がいることが犯人にばれるのが結構最後の方なんですが、序盤のアホ社員エリスのおしゃべりでそのことに気付いても良かったと思う。意外にも、この作品は原作モノらしいので、原作の通りにやったということでしょうか?映画は面白いけど、なかなかこれの原作を手に取る気にはなれないなぁ・・・

ぼそぼそと書きましたけれども、アクション映画ながら細かい部分に工夫のある、大人気シリーズになったのもうなずける面白い作品です。

日本の扱いが…みたいな感想もあるかもですが、僕は何だか、外国の映画に日本が出てくると、それだけでうれしくなっちゃうんですよね。

全然関係ないですが、感想文なんて小学校以来で、大学のレポートなんかよりも書くの難しいですね。当サイト最初の映画感想文でした。

 
 
 

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